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糖尿病治療の重要性について
  • 2020年07月22日

皆さん今日は。第2回目の糖尿病コラムです。
今回は糖尿病治療の重要性についてお話しいたします。
健康診断で糖尿病と診断されても、症状がないため治療せず放置されているかたが少なくないと思います。通常、糖尿病の初期は症状がありません。症状がなくても血糖が高いと徐々に合併症(下記)が進行していきますので、早く治療を開始することが重要です。また既にクリニックや病院で治療をしているかたは、目標血糖値(目標HbA1c値*)に達するように治療していくことが大切です。(*DMコラム1の最後とDMコラム3に目指すべきHbA1c値が記載されています)

糖尿病の重要な合併症

  • 糖尿病網膜症
  • 糖尿病腎症
  • 糖尿病神経障害
  • 動脈硬化性疾患

1.糖尿病網膜症

眼が見えなくなる主な原因の一つが糖尿病網膜症です。初期は症状がなく眼科での検査ではじめて判明します。血糖が高いと徐々に進行し、眼科での治療(光凝固療法や硝子体手術など)が必要となり、さらに悪くなると眼が見えなくなります。

2.糖尿病腎症

腎臓機能が大変悪くなると、透析療法が必要になります。糖尿病は透析療法が必要となる第一位の原因疾患です。血液透析を受ける場合、一般的に週3回、1回に4時間程度の透析療法をクリニックや病院で受けることになります。腎臓がかなり悪くなるまで症状が出ないので、症状がない早い時期から糖尿病治療を行うことが重要です。

3.糖尿病神経障害

高血糖が持続すると感覚神経障害と自律神経障害がでてきます。
*感覚神経障害
 典型的には両足のしびれ感・疼痛・知覚低下・異常知覚などです。
*自律神経障害
 起立時のめまい・失神、消化器症状(嘔気、嘔吐、便秘、下痢など)、勃起障害、膀胱機能低下(残尿、無力性膀胱)などです。

4.動脈硬化性疾患

糖尿病があれば動脈硬化性疾患(狭心症、心筋梗塞、脳梗塞、末梢動脈疾患など)が発症しやすくなります。糖尿病の前段階(耐糖能異常)でも動脈硬化性疾患発症リスクが高いことがわかっています。動脈硬化性疾患の予防のためには、血糖コントロールの他に、血圧コントロールや脂質異常症(高LDLコレステロール血症、高トリグリセリド(中性脂肪)血症など)治療も同時に行っていく必要があります。